hahaha

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Saturday Aug 09, 2008

原文连载(12)

 まだ、井上部長と経理部の誰かが不正を働いているという証拠をつかんだわけではない。だが、可能性は十分にある。達也の脳裏に「着服」という言葉が浮かんだ。

 とはいえ、水増しした購買代金を仕入れ先に支払ったとしても、その分を自分の懐に入れられるわけではない。
 次に考えるべきことは、どのようにすれば、誰にも知られずに、会社の現金を着服できるかだ。達也は脳細胞をフル回転させた。

 「もしも君だったら、どうやって仕入れ代金を着服する?」

唐突な質問に、真理は一瞬驚いた表情を浮かべた。
 「そうですね」と言って、鉛筆を右手の指に挟んだまま真理は推理を始めた。

 

真理が予想した着服の構図。梱包材の本来の価格を(100)とする

 「まず、玉川梱包から水増しした請求書を送らせ、その代金を全額支払う。次に、玉川梱包に、購買部長が指定する口座に代金の一部を振り込ませ、経理部の誰かと折半する(右の図)」

 「実は僕も同じことを考えていたんだ。でも、たぶんそんな単純な仕組みじゃなさそうだ」

 達也の推理はこうだ。
 「玉川梱包は売上高200億円の立派な中堅企業だ。内部統制もそれなりにしっかりしているだろう。代金を水増しした請求書を発行したり、代金の振り込みに際して、合理的な裏づけのない支払いは、そう簡単には許されないはずだ」

 「合理的って?」
 真理が聞いた。

 「代金を支払うとは、その代金にふさわしい価値と交換することだよ」

 会社は何らかの価値を買って、代金を支払っている。その価値の内容が「請求書」に書かれているわけだ。達也が言った「合理性」とは請求内容の合理性にほかならない。

 会社は請求書がなければ現金を振り込むことはしない。だから、誰かが何らかの請求書を発行しているはずだ。その請求書はニセモノの可能性が高い。では、一体、誰がジェピーにニセの請求書を書いているのか?

 そして、仕入れ代金がジェピーから玉川梱包の口座に振り込まれる。その代金の一部が、ジェピーの誰かが指定した口座に戻される。それは井上購買部長の口座なのか? それとも別人の口座なのか?

達也の頭の中は、ますます混乱してきた。

 (考えてもムダか

 その時、宇佐見の言葉を思い出した。

<証拠は目の前に転がっている。だが、訓練した者でないと見つからない>

 達也は、目の前に置かれた請求書のファイルをパラパラとめくり、きれいにまとめられた玉川梱包の請求書に目を通した。

 (なんだ……)

 その瞬間、達也は自分の目を疑った。そして、何度も目をこすり、穴があくほど注意深く請求書を見た。
 信じられない事実を見つけたのだ。

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